ナノバブルの世界

数十μm以下のマイクロバブルは、さらに縮小し、最終的に潰れてしまいます。
潰れきれずに残った泡は安定化すると、長期間水中を漂う『ナノバブル』になります。
(1ナノメートル=10億分の1メートル)

気泡の機能


気泡はその大きさによって、大きな機能の違いを有しています。
特に、数十マイクロメートル以下の気泡は、普段目にしている気泡とは大きく異なる振る舞いをします。
この大小の気泡を人工的に発生させ「バブル」という自然環境のふるまいを利用した水循環システムを創出しました。
数十マイクロメートル以下で発生した気泡は、表面張力等による加速度的な圧力の上昇で、見えなくなるほど小さくなります。圧力の上昇は、気泡が潰れるまで続き、最終的には数千気圧にまで達します。気泡が潰れるときに、気泡内の気体の溶解は最大になり、超音波なども発生します。
潰れきれずに残った気泡は、サイズを安定化させると『ナノバブル』になります。『ナノバブル』は、サイズが安定しているだけでなく、浮上速度も極めて遅いため、長期間水中に漂わせることが出来ます。

気泡の効果


  • 水中の溶存酸素を効率的に高めます。
    (植物・好気性微生物・水棲生物の活性)
  • 酸素やオゾン、窒素など難水溶性気体の溶解効率を高めます。
    (純酸素やオゾンなどの使用量が減少)
  • 浮上速度が遅く、ナノバブル水としての水質が長時間安定します。
    (魚介類の品質向上、微生物による分解促進)
  • マイナスの電荷を持つ微細気泡は、水中のプラスの電荷を持つ汚濁物質などに大量に付着して浮上させます。また、付着した物質が大きい方が浮上力が高くなります。
    (汚濁物質等の除去、水が持つ浄化能力の回復)
  • 温度成層破壊により熱・物質循環が促進され、低層水に含まれるアンモニアなどの有害物質が曝気されます。
    (水質浄化)
  • 気泡の大きさを操作でき、気泡のもつ機能の違いを利用して深層曝気を効率化出来ます。
    (濁水流入時の水質浄化)